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ホーム > ようこそ知事室へ > 記者会見 > 2023年8月8日(火)

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知事記者会見

2023年8月8日(火)


冒頭発表(世界クラスの資源・人材群)
知事発表項目(第9回静岡国際オペラコンクールの鑑賞チケットの発売開始)
幹事社質問(新型コロナ第9波、リニア中央新幹線に関する中谷真一経済産業副大臣の発言)
一般質問(マイナンバーカードの紐付けミス、国立公園内におけるホテル誘致策、最低賃金の上昇に蹴る企業支援)
一般質問(リニア中央新幹線関連、中山県議無免運転発覚についての所感)
一般質問(リニア中央新幹線、ビックモーター社への対応
一般質問(熱海土石流公文書開示)
一般質問(全国知事会平井会長退任に対する所感、リニア中央新幹線関係)

冒頭発表(世界クラスの資源・人材群)

(知事)

皆さん、お暑うございます。今日のお花は、これがガーベラですね、白いのはトルコキキョウ。そして、緑色の葉っぱは、ダンチクであります。

さて、発表項目は2件でございます。まずですね、世界クラスの資源・人材群が、142件になったということでございますが、マンチェスター2023世界パラ水泳選手権大会で、鈴木孝幸選手が、銅メダルを3個獲得なさいました。本県出身者です。東京2020パラリンピック競技大会の金メダリストである鈴木孝幸選手、7月31日から8月6日にかけて開催されました、マンチェスター2023世界パラ水泳選手権大会に出場されまして、50メートル平泳ぎはじめ、三種目で銅メダルを獲得なさいました。これを励みにですね、本県関係選手が、来年開催されるパリのパラリンピックに御出場をしていただいて、大活躍されることを期待いたします。今回の鈴木孝幸選手の活躍を加えますと、本県の世界クラスの資源・人材群が、お手元にあるでしょうか、2013年6月の富士山の世界遺産登録から数えて142件と。122か月で142件ということでございますから、1か月に1件以上のハイペースであります。




知事発表項目(第9回静岡国際オペラコンクールの鑑賞チケットの発売開始)

2つ目の発表項目でございますが、これは画面を御覧ください。第9回静岡国際オペラコンクールの鑑賞チケットの発売開始に関するものであります。デジタルサイネージの1番目でありますが、東アジア文化都市2023静岡県のコア事業として、この第9回静岡国際オペラコンクールが位置付けられております。この観覧チケットの販売が、いよいよ8月19日から始まります。このコンクールは、次代を担う声楽界の人材を発掘育成することを目的にしておりまして、3年ごとに開催する、日本で唯一の、世界レベルのオペラコンクールであります。今回は9回目となります。10月28日、芸術の秋から、11月5日の計6日間、アクトシティ浜松で開催されます。2枚目、お願いいたします。国際オペラコンクールの見所は、東京交響楽団のオーケストラ演奏のもとで、オペラのアリア、独唱を競い合う本選です。一方、10月28日から始まる一次予選から出演者を見守るのも楽しみ方の1つであります。本選とともに、第一次、第二次予選もあわせて御来場いただきたいと思います。特に、学生さんの予備(正しくは、「予選」)観覧料金は無料です。多くの若い方々お越しいただければと思います。3枚目をお願いします。はい。また、8月27日には、本コンクールを盛り上げるプレイベントといたしまして、静岡国際オペラコンクールで入賞されたオペラ歌手さんによる、コンサートを開催いたします。こちらのイベントは大好評で、すでに満席となっているようでございます。静岡国際オペラコンクールへの期待が高いということを示していると思います。8月19日から販売する、静岡国際オペラコンクールのチケット料金等、詳しいことは、公式ホームページを御覧ください。ちなみに、今回、本コンクールに応募されたのは、271名でした。本選は、最後、6名で競われます。以上が、私の発表項目であります。



幹事社質問(新型コロナ第9波、リニア中央新幹線に関する中谷真一経済産業副大臣の発言)

(幹事社)

ありがとうございます。幹事社の静岡放送の坪内です。ただいまの知事の冒頭発言、発表項目について質問のある社はお願いします。

それでは幹事社から質問させていただきます。

(知事)

はい、お願いします。

(幹事社)

新型コロナについてです。県は、7月の28日に、第9波に突入したと発表しました。また、先週は県独自の感染拡大警報を発表しました。患者が急増する中、間もなく迎えるお盆シーズンを前に、県民への呼びかけをお願いします。また、県が第9波を受けて実施する予定の感染対策等あれば教えてください。

(知事)

はい、それではですね、恐縮ですが、1枚目お願いします。はい。大事な質問をいただきました。まずはありがとうございました、御礼申し上げます。県では、独自に感染拡大注意報及び警報の発令準備(正しくは、「発令基準」)を設定しております。先月14日に感染拡大注意報を発令いたしました。その後も、残念ながら感染者数は増加し続けておりまして、今月4日に感染者数が警報の基準値を超えました。そのために、感染拡大警報を発令したところであります。感染者が増えておりますことで、医療機関のひっ迫も始まりつつあります。先月28日から、医療の状況について、レベル2の医療ひっ迫注意レベルとなりました。また、第6波、去年の始めだったと思いますが、第6波の感染状況のピークを超えました。そのため、第9波であるという認識を示したところであります。サイネージの2枚目をお願いいたします。感染が拡大する中で、今週末からお盆休みに入る会社も多く、人の動きが活発となります。県民の皆様には、次の2点についてお願い申し上げます。1点目、旅行、あるいは帰省等、計画されてる方多いと思いますが、この暑さの中で、風邪の症状などがある場合、さらに、熱中症のリスクも高まっておりますので、無理をせず、勇気を持って延期して、療養してくださるようにお願いいたします。2点目、お盆期間の医療機関の受診についてであります。お盆期間は休診される医療機関が多いということで、熱、咳、のどの痛み等、症状が軽くて持病のない方につきましては、できる限り受診を控えていただきまして、市販の薬を服用して、自宅療養をお願いいたします。また、県では第9波における対策といたしまして、重症化リスクの高い人たちを守るために、2つの取り組みを実施いたします。1つ目、高齢者施設等従事者を対象とした感染拡大時の定期検査です。事前に希望のありました、1649か所の高齢者施設等に対しまして、約34万個の抗原定性検査キットを配布済みでございます。地域の感染状況を踏まえて、各施設で、従事者に定期検査を実施していただきます。2つ目、第7波、第8波の医療がひっ迫した時にも行っていた、新型コロナ患者の入院医療を提供する医療機関が、院内の感染防止対策のために、感染者の周囲の方に対して検査を行う場合の検査費用の助成をいたします。また、検査キットの配布を実施いたします。現在の感染状況等については、後藤さんが今日は来ていますので、後藤センター長から御説明をお願いします。

(ふじのくに感染症管理センター長)

皆さんこんにちは。健康福祉部の後藤でございます。いつも御報道ありがとうございます。それでは次のサイネージお願いします。先ほ第9波と県が、報告したという話が出ましたけれども、昨年の1月のオミクロンがデビューした第6波ですね、第6波の時、県内の1週間の感染者数のピークの週は1万2,000人台でございました。それが、すでにもう超えておりまして、この辺りを超えておりまして、ここまで達したということになります。直近では1万4,900人、1週間に推計される感染者が出ているという状況で、県では、1万4,000人を超えたぐらいの、このレベルを警報の基準としていますので、先週、警報の基準レベルを超えたということで、警報発令したというふうになっています。傾きもですね、次第にこう、急になって参りまして、昨年の第7波ほどではございませんが、第8波並の傾きで、感染者数が、今、急増しているという状況でございます。次のサイネージをお願いします。前回、冬の第8波の時に、この警報レベルという、1週間に1万4,000人、1日2,000人レベルを超えたところ、超えた時期からですね、ちょうど12月に入るころに超えましたけれども、そこから2週間ぐらいに急に入院患者数、青のラインや救急搬送困難事案、水色のラインが急上昇したっていうことがわかっておりますので、今回、警報を発令して、医療のひっ迫をこれ以上進まないように、抑えていただくということをお願いしているところです。さきほど知事からお話があった、特にお盆期間中ですね、軽い方はぜひとも自宅療養をお願いしたいというふうに思っておりますし、帰省先で、御高齢の方に移さないように、是非とも、体調悪いときの帰省をお休み、延期をお願いしたいと思っております。以上でございます。

(知事)

ちょっと待って。これに関連して何か。

(幹事社)

では、ただいまの幹事社質問及び知事回答、後藤センター長の回答について質問のある社はお願いします。

ないようですので、次の質問に移らせていただきます。リニア中央新幹線についてです。7月25日に、中谷真一経済産業副大臣が、リニア工事を認めない県に対して、「自分のところに駅ができていないからといって反対するのはとんでもない話だ」などと発言しました。また、28日には、「ゴールポストを動かしている。反対のための反対に見える」と発言しました。この発言への受け止めをお聞かせください。また、県側が、中谷副大臣と知事の面会の調整をしているとのことですが、進捗状況を教えてください。

(知事)

はい。まず、直接、お目にかかりたいというように思っておりまして、2つ目の質問にも関りますけれども、複数、正確には9日ぐらい分のですね、候補日を挙げましたところ、いずれも、都合が悪いというお返事が返ってきております。それから、何か、この月の下旬には、海外出張されるということもお聞きしておりまして、大変、多忙を極められているというように思っております。しかしながら、こちらから提示した、9日余りの、すべて蹴られましたので、御都合の良い時にですね、万障繰り合わせて、御説明に上がりたいと。あるいは、直接ですねお話を承りたいというふうに思ってるところでございます。お盆休みでもですね、構わんということで、8月17日の午前におきまして、東京で会うと。しかも公開でやるということで、はいわかりました参ります、ということになったんですが、その数時間後にですね、都合が悪くなったという連絡がございまして、よほど多忙をきわめられてるという、印象であります。結果的には、ひょっとすると、ASEANの会議だとかというふうに聞いておりますけれども、その海外出張からお帰りになってからになるかもしれないなという感触であります。以上です。

(幹事社)

先ほどの質問の中の、中谷大臣が、「ゴールポストを動かしてる、反対のための反対に見える」という発言についての受け止めはいかがでしょうか。

(知事)

はい。ゴールポストは、47項目を全部有識者会議で議論していただくという、これがゴールポストですね。これは、専門部会で出てきた論点が、47項目に絞られまして、大きな柱としては、流量とか水質とか生態系とか、土捨て場の問題とか、監視体制であるとか、等々でございますけれども、それらについて、有機者会議で議論していただいて、これがゴールですね。はい。動かしたことは1度もありません。




一般質問(マイナンバーカードの紐付けミス、国立公園内におけるホテル誘致策、最低賃金の上昇に蹴る企業支援)

(幹事社)

ありがとうございます。ただいまの幹事社質問及び知事の発言、回答について、質問のある社はお願いします。

ありがとうございます。その他の質問のある社はお願いします。

(知事)

今日は珍しく10分ぐらいで。

(幹事社)

読売新聞さん、お願いします。

(記者)

読売新聞と申します。マイナンバーカードの問題についてお伺いしたいんですけれども、静岡県で身体障害者手帳の紐づけのミスが判明してから、すでに2か月近く経つんですけれども、現状の点検の進捗と、再発防止に向けた、県の検討状況についてお教えください。

(知事)

はい。大事な質問ありがとうございました。身体障害者手帳業務におけるマイナポータルや、他の機関との情報連携に関する調査については、こちらで7月中旬までに調査を終了するというふうに申し上げました。現状では、残念ながら、データの照合作業に時間を要しておりまして、調査に遅れが生じているのが現状です。情報連携の仕組みが非常に複雑で、なかなかに調査が終了しないということで、今のところいつ調査が終了するか、明示できませんけれども、厚労省さんの方から、9月29日までに総点検の結果を報告するように求められておりますので、遅くともその時までには、改めて担当課の方から御説明を差し上げたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

(記者)

追加で、再発防止策については、その点検が終わり次第、提示するという形になるんでしょうか。

(知事)

そうなります。さしあたって、点検を、まずしっかり終えるということでやりたいと思っております。

(幹事社)

この他いかがでしょうか。日本経済新聞さんお願いします。

(記者)

すいません、日本経済新聞と申します。2つあるんですが、1つ目が、先日、環境省が、国立公園にホテルを誘致するという計画の中で、青森県の十和田湖など、3つほど、候補として選んだというような発表がありまして、静岡県も南アルプスや富士山中心に、国立公園ではない場所もあるかもしれませんが、自然的な、観光資産あると思うんですけれども、この県の観光促進策やあるいは高価格帯、外資系のホテルなどの誘致策があれば、ちょうど、なんていうんですかね、旬のテーマなので教えていただいてもいいですか。

(知事)

観光。

(記者)

観光の、要は促進策とか。

(知事)

これは、今、東アジア文化都市の、開催中といいますか、プロジェクト実施中でありまして、その中にガストロミツーリズムというのを入れております。ガストロノミーというのは言うまでもなく、食文化のことですけれども、この食文化と、それから静岡県の絶景空間、富士山、南アルプスあるいは浜名湖、伊豆半島、駿河湾、お茶畑、あるいはワサビ田とかですね、まことに、見るべきところがたくさんございます。そしてまた、食材は、今の旬の季節のものが出回って、最近は、山梨県からもですね、これからは、桃に加えてシャインマスカットも届くんじゃないかと。今、すももが届いてるんじゃないかと思いますけれども、そういう食材、非常に豊かなのでですね、そうした食と景色を楽しむということを軸に、ガストロノミーツーリズムを本格的に今、稼働させているということでございます。そしてまた、東アジア文化都市、これはスポーツも関わります。もちろん音楽も関わると。今日はですね、それぞれ、文化事業には広報で活躍した、横山局長さんですか。来てますので、今の関連して何か。小沢さんでもどちらでもいいんですけど、せっかくですから。はい。

(スポーツ・文化観光部理事)

文化局長の横山と申します。よろしくお願いします。具体的に、どの場所で、ホテルの誘致とかですね、そういったことが、現在、私のところでは掴んでおらないところなんですが、既存のホテル等も、各、いろんな国立公園の周辺であるとかですね、例えば静岡ですと、日本平のホテルであるとか、山を降りたところではですね、静岡周辺であるとか、清水周辺にも様々なところございますので、そういったところの組み合わせで、今のところは、いろいろな、先ほど知事が申しました、ガストロノミーツーリズムに資する活動であるとか、そういったことに、生かせるのではないかなと考えておりまして、繰り返しになりますが、具体的にそういった大きなホテル等のですね、誘致等のお話っていうのは、承っておらないところが現状でございます。以上です。

(知事)

それに付け足しますと、例えば同じ宿にですね、4日間ぐらい泊まるとなると、困るのは誰でしょうか。実は料理長なんですね、朝同じもの出す、また、夜も。連泊してる人たちは変えなくちゃいけないでしょ。ですからですね、お客さんにもよりますし、また雨が降ったりしたら、旅館なりホテルで食事をするということですが、近くのですねレストランと連携をして、食事はそっちで取ってもらっても全く問題ないと。またその食事の情報を提供するというようなことをしてですね、実は伊豆半島が中心ですけども、人が足りないんですね。ですから、100%稼働させたいんだけれども、7割とか8割ぐらいしか賄えない。従業員が足りないということでですね。だから7、8割で稼動してると。1番忙しい人たちを助けるためにはですね、食事は外、宿泊はこちらっていうのをお客様に選んでもらうということもあれなので、そういう検討もしていただけないかということで、観光局の、事務長をやっている、面白い人。

(当局)

望月さん。

(知事)

望月くんとかですね、県の職員で、気楽な関係なんですけど、他ですね関係者に、私は、そういう形でできる限り100%稼働できるように工夫できないかというようなことも提案していると。ちまちました話で申し訳ないですけど、そんな感じで、一応お客さん戻ってきてるんですけど人が足りないという現状があります。

(記者)

ありがとうございます。すみません、この人手不足にちょっと関連してではあるんですが、先日、昨日ですかね、10月1日以降の最低賃金が、984円ですかね、に、県内でも引き上がるということが決まりまして、一方で経営者側に話を聞くと、そこまで急激には上げられない、あるいは上げたとしたら、利益率が低くなって、赤字が出るんじゃないかといったような指摘もあるんですが、こういった最低賃金の上昇に関して、県として、何か企業側の支援策であったりですとか、対応などがあれば、もし考えてることがあれば伺ってもいいでしょうか。

(知事)

最低賃金の上昇については、肯定的な、われわれは、感触を持ってるんですけれども、支援策を組んでるかどうかについては、ちょっと詳細を把握してませんが、どなたか答えられる人いますか。支援してますかね。目下のところですね、賃金の上昇につきまして議論がされていることはよくわかっておりまして、全体として賃金を上げないと消費が増えないということもございますし、物価も上がり、またエネルギー代も上がっているのでですね、生活を支えるために、様々な困窮者を中心にした支援策は組んでおります。あるいは、子どもが、お1人の、ごめんないさい、お父さんが、お母さんが、どちらかお1人のですね、そういう恵まれない家庭の子どもさんになどにつきまして、様々な支援策もしておりますけれども、最低賃金上昇に関わる支援策というものとしては、まだ私のとこに報告が上がっておりません。




一般質問(リニア中央新幹線関連、中山県議無免運転発覚についての所感)

(記者)

ありがとうございます。すみません、最後の質問なんですけど、先日、リニア中央新幹線の、県の専門部会が開かれた際に、県の有識者、県ではないですね、有識者の委員の先生から、ちょっとJR東海の盛土の場所の選定方法について、抜本的に見直すべきだという意見が上がりまして、これに関してはJR東海側の副部長がですね、ちょっと、今更無理ではないかという困惑する様子も見られたんですが、そもそも県の専門部会での議論がかなり長引いているという中で、例えば県専門部会の進め方自体の見直しであったりですとか、あるいは県の委員の先生以外の、例えば第三者的な意見を入れたり、何か進め方自体を見直すべきというような意見も上がっている中で、県専門部会自体のあり方について、何か、なんていうか、今後のお考えなどありますでしょうか。

(知事)

いいえ。よくやってくださってると思いますね。そして、的確な質問をですね、出されて、47項目にまとめたのも専門部会です。目下のところ、流量、全量戻しについてやっていると。そして、今、生態系に議論が入ってると。あまり環境省の関与がないのが不思議なぐらいです。有識者会議でやってるわけですから。ですから、そういうところで議論を促進することができますね。こちらが出した議論を有識者会議でやっていただいて、そしてそれを持って帰って来て、われわれ議論するというのが、専門部会と、それから有識者会議における役割分担になってるわけです。それから、この盛土の置き場ですけれども、これについてはですね、もう一等最初、私が平成26年3月環境影響評価準備書に関する知事意見におきまして、引用でございますが、発生土置き場につきまして、土石流、地すべり、深層崩壊等の大規模な土地移動(正しくは、「土砂移動」)なども想定し、生態系全体や景観への影響も考慮した調査を実施したうえで、従来(正しくは、将来)の土地利用も見据え、関係機関と協議のうえ、対策を講ずることというふうに意見を述べているわけです。その盛土の置き場ですけれども、ツバクロにですね、ついて、深層崩壊の可能性もあるという意見が、こないだの専門部会で出たということですね。それからもう1つは、対策土、ヒ素とか水銀とか、そういう自然由来のものが必ず出てきますが、それを藤島沢に置くということですけども、これはもう条例上、できません。10kmも離れているところですから。出た現場で処理をするか、もしくはしかるべき処理施設で処理をするかという、そういう方法しか、目下のところはないのでですね、これをどうするんですかっていうことがですね、専門部会の、なんていいますか、範ちゅうではなくて、JR東海さんが答えるべきことなわけですね。これはまだ本格的な議論が始まってませんけれども、専門部会が何か、その進捗を遅らせているっていうのはですね、非常に失礼だと。第三者でないかのごとき言い方するのも大変失礼だというふうに思います。第三者です。

(記者)

今の意見でいうと、例えば今の委員の先生方が、基本的には生態系ですとか、あるいは、盛土に関して言うと地質学の先生方もいらっしゃるかと思うんですけれども、今、意見が出たような例えば、環境省の、有識者だったりですとか、今、国交省も管轄が鉄道局になってると思うんですが、建設局の担当者だったりですとか、国の有識者も交えた議論というのが進んでも、しかるべきなのかなと思うんですか、その辺に関してはどうですか。

(知事)

もちろん、有識者会議が開かれる時にですね、専門部会で意見が反映されるように、委員の中から選んでいただいて、この委員の人選は、国交省が、鉄道局がお決めになるわけですね、そこで選んでいただいて、部会長であるとか生態系の方たちがですね、出て、そして意見を申し上げ、あるいはオブザーバーとして県も出ているということでありますので、先ほど申しましたように、生態系、環境に関わる意見で、環境省の存在が全く見えないというのは非常に不思議なことに思っております。特に、リニアとの関わりで、環境大臣意見がありまして、南アルプスは、その当時はまだ、エコパークになってなかったわけですけれども、エコパークとの関わりで、これに対して重大な関心を持っていると。これをしっかり保全することは、環境行政の使命であるとまで、断じてらっしゃるわけですね、それを今やってるわけです。2年後には、2015年(正しくは、「2014年」)からちょうど10年目の2025年(正しくは、「2024年」)、2年後(正しくは、「1年後」)にですね、エコパークに係わる再審査があります。だからそこに、当然コミットされなきゃならないと思ってるんですね。ですから、あなたの言われるようにですね、もうぜひ、日経新聞としましてはですね、社を上げて、この有識者会議の中に、環境省がもっと専門家を入れて、ガンガンと議論してくださいというふうに言っていただきたいぐらいです。期待します。

(記者)

ありがとうございます。改めて、環境大臣意見を求めたりですとか、それに向けて、県から国側へのなんていうんすかね、調整などは、今されてないんですか。

(知事)

していません。環境大臣意見は明快です。ですから、それを敬虔に服用してですね、現在の環境大臣閣下また、環境省の担当者がですね、それを踏まえて、その議論の中に加わっていただくと。どういうわけか生態系に関わる議論については、オブザーバーにとどまっておられると。私はむしろ、これは鉄道局からですね、環境省所管にですね、移すべきではなかったかとさえ思っております。なぜかっていうと国交大臣意見と環境大臣意見両方出してるわけですから。今、生態系についてやってるわけですから。そう思われませんか。

(記者)

そうだとは思うんですが。

(知事)

そうなんですよ。

(記者)

そうだとすれば、県から言ったほうがいいんじゃないのかなというふうには。

(知事)

伝わってると思います。これ、今日言ってることもですね、似たようなこと前にも言ったかと思いますけれども、ぜひ記事にしていただいてですね、環境省所管に変えて欲しいと。あるいは両方でやっていただきたいと、ぐらいに思っております。鉄道局長の、なんていいますか、存在感も極めて今、希薄ですね。何か代わったというふうに聞いておりますけれども、前の上原さんといったかな、上原さんでしたっけ。この方はほとんど発言しなかったでしょう。欠席もされたというふうに聞いております。今は何か、上に、偉くなられたみたいですけれども、ですから今、彼は鉄道の専門家でなかったっていうこともはっきりしておりましたので、ですから、もう少し本腰を入れてですね、促進するために、有識者会議を活用していただきたいと思いますので、静岡県のジャーナリストの方たちもですね、その点で御協力いただければ、大変ありがたいと思います。

(記者)

ありがとうございます。

(幹事社)

他いかがでしょうか。NHKさんお願いします。

(記者)

NHKです。大きく2点あるんですけども、まず1点目が、県議会のふじのくに県民クラブに所属していた、中山真珠議員が先週まで複数回にわたって無免許運転をしていたことが発覚しました。会派から除名になりまして、自民改革会議も今日、辞職勧告決議案を出すことを決めましたけれども、中山県議のこの一連の行動について知事の今の受け止めをお願いいたします。

(知事)

中山県議さんは、志の高い方ですね。非常に苦労されて、今の、仕事をされているというふうに承知しております。それだけに今回のことは極めて残念であると思います。しかし、法令に悖ることをなさったのでですね。本人も深く自覚し、反省されてるとのことでありますけれども、今回の極めて軽率な行為をですね、深く反省されて、これを糧にしてですね、自分が本当にやりたい、困っている子どもたちのためのですね、母子家庭やなんかでのことを念頭において彼女は仕事してると思いますけれども、そういう本来の仕事ができるようにですね、育っていっていただきたいと思っています。




一般質問(リニア中央新幹線、ビックモーター社への対応

(記者)

あともう1点がリニアの、さっきも質問が出た発生土置き場の関係なんですけれども、先日の専門部会で、JR側と県側でツバクロの発生土置き場のリスクの認識にかなり違いがあったように見ていたんですけれども、JR側は人命や財産をリスクの評価基準としていたということで、それでシミュレーションなどもされてらっしゃったんですけれども、専門部会の委員からは、置き場自体の再選定を求めるような意見もありました。まずは、この議論がかみ合っていない状況について知事は、今、どう見ていらっしゃいますでしょうか。

(知事)

生態系の意見をこれから本格的になされると思いますけれども、この発生土の自然環境への影響、悪影響のことですけれども、これはですね、これまでも、県としては、自然環境等への影響も含めて、JR東海さんが、計画されてる発生土置き場に対して、意見を申してきました。本格的な議論が始まったばっかりですから、できる限り、認識の違いを乗り越えてですね、共通の土台で、議論ができるようにしていただきたいと思っております。

(記者)

知事はこれまで、去年、田代ダムに行かれた時も、ツバクロの置き場については深層崩壊の可能性があるという御発言もありましたけれども、現在の知事が考えていらっしゃるこの置き場でのリスクっていうのは何なんでしょうか。

(知事)

それはもうすぐ上の方に上千枚岳があって、そこに今まで、分かってるだけでも複数回ですね、深層崩壊、要するに山体の崩壊があったと。それによって、あそこのいわゆる燕沢っていうのがですね、でき上がっていると。そこに樹木が生えていないのはですね、そういう深層崩壊の後で、しかもそこは段丘状になってるのは、天然ダムのようなものが造られて、しかし上からどんどん水が流れてきますから、それがだんだん削っていって段丘状になっているということですね。そういうことを前提にして、発生土置き場を考えられましたかっていう議論がですね、幾つかのところで出てるわけですね。ですから当然、それはあると。それからもう1つ、国交省が、いわゆるこの、正確な名前は忘れましたけれども、その危険なところをですね、4つぐらいの段階に分けまして、山体崩壊が、深層崩壊と言ったかもしれませんが、それが最も起こりやすいところ起こりにくいところということで、全国、全部マップを色分けしてるんですが、あそこの地域は、最も頻度の高いところに分類されてるわけです。ですから、国交省としてもですね、御関心を持ってらっしゃると思いますので、これからこの燕沢(正しくは、「燕沢付近」)が本当に適切かどうかということは、もう一度本格的に、JR東海としては、それらの疑問に答えるという姿勢を持っていただきたいと思います。

(記者)

つまり、深層崩壊が起こる可能性があると、その先には、どういうリスクがあるんですかね。

(知事)

そうすると大変ですよ。せき止められて、そして水の供給にも、また水質にも生態系にも甚大な影響出るんじゃないでしょうか。川がせき止められるわけですからね。それから濁りますし、ですから、非常に大きな影響があるというふうに見るべきでしょう。

(記者)

JR東海が崩壊のシミュレーションの結果を今回示してるんですけれども、それを見ると、置き場の上部で、深層崩壊が発生してさらに100年に1度の洪水か起きた条件でも、椹島ですとかその下の人家に被害がないっていう結果を出してるんですけれども、これについても、懸念があるっていうことですか。

(知事)

その想定は深層崩壊ではないんですね。一定の上部のところで一定の量が崩壊した場合に大丈夫だと。まあ100年1回とおっしゃってますけど。この明石山脈というのは御案内のとおりですね、なぜ赤いのかっていうと、あれは多色頁岩というか、色、色素を持ったプランクトンの、死骸の色なわけですね。ですから、もともとは、それこそ、赤道直下にあった火山の爆発で、プランクトンが生まれて、それがどんどんフィリピン海プレートのこの北上によって運ばれてきて、どんどん積み上がって、つまり付加されてですね、あの高さに至ってるわけです。ですからどんどんどんどんとですね、これ下から押し上げられているわけですね。ですからそういうものが、この崩壊するというのは地質学者の、言ってみれば常識だと。例えば、静岡県で海洋研究所の所長をされている平朝彦先生はその方面の、つまり南海トラフがなぜできたのかと、どうして日本列島ができたのか、なかんずく四万十帯というですね、グーッとカーブして、この、駿河湾から中央構造帯(正しくは、「中央構造線」)に沿う形でですね、フォッサマグナに沿う形で、左側に四万十帯ってのがあるわけですけど、それはどうしてできたのかということを研究されておりまして、そういう地質学者的な観点から見るとですね、シミュレーションが十分でないというふうに見えますね。ですから本格的に議論していただかなくちゃいけないと。山体崩壊といってもですね、いろいろありますけれども、例えば畑薙に行かれたことありますか?畑薙ダムからですね、ずっと20kmくらい上がって初めて工事現場に行くわけです。その途中に藤島沢だとか燕沢があります。ほとんどのところはもうV字型の峡谷でありますから、物の置き場所はありません。畑薙ダムを渡って、そこから許可を持って、登録してから、大井川上流の左岸をですね、上っていって、途中で畑薙ダム、畑薙橋を渡るわけです。で、右岸に出るわけです。右岸から今度、対岸を見るとですね、なぜ左岸をずっといけないかというのがわかります。

赤崩っていうのでですね、それが途中から水が噴き出して、どんどん山体が崩壊してるわけです。そういうのが現場の姿です。だから畑薙のダムはですね、かつてはその畑薙のダムから、畑薙橋から2m以下のところ、水を十分に湛えていたと。今はですね畑薙橋の、もう30cm近いところまで土砂で埋まってます。流木がですね、そこら辺に、どのぐらいかも数えきれないぐらい放置されてますよ。そういうのもですね、大規模なものが起こるということでありますから、だから現場を見ればですね、ある程度わかると思いますので、素人でもですね、少し勉強していけばですね、これはなかなか危ないとかってことがわかると思います。

(記者)

それくらい危険な場所だったのならば、その平成26年の環境影響評価の準備書の知事意見の中とかでも、その再選定ですとか、そういうことを盛り込んでもよかったのではないかと思うんですけど、なぜ今このタイミングでそういうお話を。

(知事)

もちろん発生土置き場につきましては、深層崩壊等の大規模な土地移動(正しくは、「土砂移動」)なども想定してくださいと明言しております。

(記者)

再選定とはまた違いますよね。

(知事)

何ですか?

(記者)

それはまた改めて選定をし直すようにということとは違いますよね。

(知事)

どうしたらいいかをですね、考えなくてはなりません。そして今は、この問題につきまして、ただに静岡県とJR東海だけじゃなくて、リニア中央新幹線建設促進期成同盟会におきまして、この問題を共有すると。つまり期成同盟会の決議事項の第1に、2回にわたって、今回の6月でしたか、それから昨年もそうだったと思いましたけれども、静岡工区、つまり南アルプスの自然環境の保全と、水資源の保全と、これとリニアを両立させるというふうに言っております。したがって、これはですね、今やあの、建設期成同盟会(正しくは、「建設促進期成同盟会」)含めて関係者全体の関心事でありますので、こうした関心事が、JR東海がすべきことは、これを踏まえて安心していただけるようにすることですね。どういうふうにすれば解決できるのか。藤島沢は、基本的にですね、条例でもう、あそこは不適地であるということでありますのでね。10万立米を置くっていってますけど、これはですね、置けないということです。認められません。どうして解決したらいいか、今、知恵を皆さんに求めているところです。

(記者)

ありがとうございました。

(幹事社)

朝日テレビさんお願いします。

(記者)

はい静岡朝日テレビです。2点御質問させてください。まず1点目がリニア中央新幹線工事についてなんですけれども、先日の県の専門部会でJR東海が山梨県でボーリングの一段階上の先進坑の掘削を始めると発表しました。そのことに関する、これによって山梨県で本格的な工事が始まっていくということになると思うんですけれども、そのことに関する受け止めをお願いいたします。

(知事)

山梨県内における工事ですのでね、私どもは県境300mのところに行くまでに、これこれのことについて安心させてくださいというふうに言ってるわけですけれども、これはあの山梨県と必ず調整すると、山梨県と、それから静岡県と、それからJR東海さん。で、なかんずく山梨県の、主体的なコミットが、今、得られますのでね、山梨県さんと調整をしながらやっていくという、そういう状況になっておりますが、この高速長尺先進ボーリングにつきまして、山梨県内におけるですね、につきまして、湧水量や水質に、それまでと異なる傾向が確認された場合に、専門家に相談し、必要な措置を講じるということが、新たに付け加えられました。これは山梨県さんなどのですね、積極的なコミットによるってことで感謝しているところです。

(記者)

ありがとうございます。

(知事)

はい。

(記者)

あと2点目がビッグモーターについて伺いたいです。ビッグモーターの件で、富士店の前の街路樹が伐採されているという件について、あそこの場所っていうのは富士山が見える場所でもありすごく景観が大切になってくる部分、場所での、今回の伐採ということなんですけれども、そういった場所が伐採されていたことについての受け止めをお願いいたします。

(知事)

はい。早速県が調査に入ったのは御案内のとおりでして、調査結果がですね、今月末までに出るというふうに報告を受けております。もし除草剤の成分が検出された場合には、警察に被害届を提出する予定であります。国交省の方ではですね、除草剤を散布した者が特定された場合は、損害賠償請求の検討をされているということでございますので、こうした状況も踏まえまして、静岡県におきましても、国などと綿密に調整しながら対応を検討していきたいと思っています。

(記者)

ありがとうございます。




一般質問(熱海土石流公文書開示)

(幹事社)

静岡新聞さんお願いします。

(記者)

静岡新聞です。熱海土石流の対応について何点か伺いたいと思います。先日の記者会見でですね、その土石流の起点の部分、20年前に土砂崩れが発生していたということが公文書に載ってたという話を伺ったと思いますけれども、その際に、県としては、行政文書でこの土石流発生直後に認識していたということのお話がありましたが、これは具体的に、土石流発生をいつの時点で、20年前の土砂崩れ、行政文書に書かれているよということを認識してたのか、細かい話ですがちょっとそこを確認させてください。

(知事)

担当者いますか?

(記者)

砂防課長が、先日の会見では答えていただきました。

(砂防課長)

砂防課長の杉本です。よろしくお願いします。ただ今の話ちょっともう一度詳しく教えていただきたいんですけど。

(記者)

先日の記者会見の時には、行政文書で認識、その20年前に土砂崩れがあったことは認識してましたというお話をされてたと思うんですけれども、それはいつの時点で認識したのか、どういう状況、どういう場面で認識されたのか教えてください。

(砂防課長)

20年前の土砂崩れについての認識は、してたかどうかっていうのは、その件についての委員会への報告は特にしていなくて、私どもについても、特にその災害がそういう、表層崩壊というか、斜面が崩れたということについての認識は特にありませんでした。

(記者)

先日の会見では行政文書で認識していたんだけれども、部分的な崩壊だったので、検証に直結するという認識はなくて、検証委員に報告していなかったという。

(砂防課長)

はい分かりました。それはですね、委員会の最終の報告書を行った後にですね、この案件について出てきましたもんですから、そういうものについての、写真とかを見た中での判断で、そういう形をさせてもらってます。

(記者)

行政文書でというふうにおっしゃってますけれども、行政文書ではないんですか。

(砂防課長)

そうです。ですのでその行政文書についている写真から判断させていただきました。

(記者)

それはそうすると、発生原因の検証委員会の方でその写真を使ってたということですか。

(砂防課長)

ですので、委員会の中ではこの写真の提示はしておりません。

(記者)

その写真はそうすると、いつ、県としてでいいですが、砂防課長個人としてじゃなくて、県として発生原因の検証委員会の時には、20年前に土砂崩れがあってその時の写真が行政文書に載ってるよということは、認識してたということですか。

(砂防課長)

ですので、そこについての認識は特に持っていなくてですね、清水さんという、例の専門家の方、向こうの、地元の方々と一緒に活動というか、されてる方で清水さんという方がございまして、その方からの要望書の中に、この案件についてが載っておりました。ですので、その要望書を受けてからの対応として、その行政文書の詳細を、中身をチェックしたところ、そういう表層崩壊と、平面図に、崩壊地この辺にありますよっていうところの認識はさせてもらいました。

(記者)

そうすると、砂防課長個人として清水さんからの要望書の中に載ってるから、その時に初めて知ったということですか。

(砂防課長)

そうですね。

(記者)

そうすると、県としてはその20年前の土砂崩れが発生してたということはずっと知らなかったわけですか。

(砂防課長)

すいませんあの。

(記者)

文書のあの作業チームがあったと思うんで、砂防課が入ったかわかんないんですけども、その場面では認識はされなかったということでよろしいでしょうか。

(砂防課長)

すいません私の立場っていうか、そのところではですね、今話したように、その方からの要望書の中で、初めて認識させていただいております。

(記者)

あの、ちょっと知事会見なんで、県としての認識を伺いたいんですけれども、その辺の文書の作業、作業の工程で、認識していたのか、そこを確認させてください。

(砂防課長)

県としての立場ではちょっと。

(記者)

土石流発生後に、行政文書の作業チームを作って、あの当時、難波副知事がトップだったと思いますけれども、チームとして、その文書の内容を精査していたと思いますけれども、その中で、20年前の土砂崩れの認識はあったのかなかったのか教えてください。

(砂防課長)

今、大橋さんがいるおっしゃってるのは、行政手続きの方の委員会の中でという。

(記者)

そうです、はい。

(砂防課長)

すいませんちょっと私はそちらの方に携わってない。

(記者)

あの、砂防課長じゃなくてもいいんで、答えられる方はお答えいただきたい。

(経営管理部総務局参事)

総務局参事の清水と申します。先ほどの、20年前の土砂崩れの行政手続きに関する文書が、その行政対応の検証委員会の中で認識されていたかどうかという御趣旨ということでしょうか。

(記者)

検証委員会ではなくて、県の検証作業のチームがあったと思います。文書の。その中で認識されてたのかを確認させてください。

(経営管理部総務局参事)

文書そのもの自体は、令和3年の10月に県のホームページで逢初川の源頭部とその周辺区域の土地の改変行為に関する行政対応の文書というのを公開をしておりまして、今、大橋さんのおっしゃられた文書については、その公開された文書の中に含まれていると思われますので、その文書としては、その文書が存在していること自体は承知はしていたということになろうかと思うんですけれども、ただその文書の内容、内容そのものを、どのように当時認識していたのかというところまでは、私もそこまでちょっと承知しておらないところなもんですから、ちょっとなんともお答えすることが。

(記者)

後ほどでいいので確認してお答えいただけますか。

(経営管理部総務局参事)

その内容をちゃんと承知していたかどうかというか、県としての認識。

(記者)

どの時点で認識したのか

(経営管理部総務局参事)

その文書の内容をということですか?

(記者)

その20年前の土砂崩れについて

(経営管理部総務局参事)

(20年前に土砂崩れが)あったという事実がある文書があるっていう、認識があったかというところですか?わかりましたちょっと確認をさせてください。

(記者)

ありがとうございます。もう1点同じように20年前の土砂崩れの関係でなんですけれども、そこの土石流の起点部分に、倒木が集めて埋められていた可能性があるということなんですけれども、そのあたりは発生原因の検証委員会の方で調査されたのか、教えてください。

(砂防課長)

発生原因の委員会の中ではですね、この件について、木が埋められていたかどうかっていうところについての話は出ておりません。

(記者)

課長先ほど、20年前の土砂崩れに関しては、文書で認識されてたという話でしたけれども、それなのに、そこの検証委員会の方で調査しなかったというのはどういったことなんでしょうか。

(砂防課長)

木が埋められていたっていうことに対しての認識っていうのが、メカニズムの委員会のいろいろ議論をやってる中ではですね、特にそれが入ってる入ってないっていうのが事実かどうかっていうことも、本当に入ってるかどうかっていう事実も想定の域でしたので、特にそこに重点を当てて、入っていたからどうだったんだっていうような議論は、その中ではしておりません。

(記者)

入っていたか入っていないかわからないというのはそのとおりだと思うんですけれども、だからこそあそこの場所をボーリング調査をする必要があると思うんですけれども、そのあたりはなぜ調査しなかったんですか。

(砂防課長)

ボーリング、実際に崩壊した盛土っていうのは、当然ながらも解析委員会を立ち上げたときには、当然ながらもうその物自体はもう流れ下っちゃって、どういう状態だったのかっていう、本当の状態っていうのはわからないんですね。流れ下ってしまったものは、どういう盛土であったのかっていうのは、今時点ではわからないので、実際に今、その崩れた盛土の中に木が混じってるかどうかっていうところのことは、それはわからない状態なんですね。ですので、私どもがやったのは、残ってる盛土のところでボーリングをしていたんですけども、特にそこの中にはですね、木の断片的なものは入ってますが、大木みたいのが出てきたという結果にはなっておりません。

(記者)

私が聞きたかったのはその落ち残っている盛土でボーリング調査をしてるんですけれども、なぜ20年前のその土砂崩れの箇所でやってないのかということです。

(砂防課長)

それはもう20年前に起こった、その崩壊の位置での盛土はもう既に流れ下って、無いからです。

(記者)

1番、その土石流の崩落した盛土の、1番起点、起点というか上の部分が20年前の土砂崩れの箇所なんですけれども、そこは今でも、行政代執行、今、やりましたけれども、今でもそこは落ち残って、あの現場にも残っているんですね。ですから、その崩落したすぐ、まあ横になると思うんですけれども、そこをボーリング調査すれば、ある程度、そこの状況というのはつかめると思うんですね。なんでそれをやらなかったのか教えてください。

(砂防課長)

ですので、その盛土の特性を把握するためには、そこの箇所によって、そこの箇所は特に盛土の特性を把握するために適した場所ではないという認識で考えております。

ですので、ちょっと私と記者さんが言ってる場所がちょっと違ってるとか、どこの盛土の部分をボーリングすればいいのかっていうのが、ちょっとこの場ではですね、相違が出そうなので、ちょっとまた後から教えていただけたらと思います。その場でちょっとお答えします。

(記者)

あとその20年前のその土砂崩れが起きた場所、今その土石流の起きた起点の1番高い部分だというふうに説明したんですけども、そこのすぐ横に落ち残ってる盛土が、盛土というか土砂があるんですけれども、これはその地山ではなくて盛土だっていうことの認識でよろしいでしょうか。

(砂防課長)

ですから先ほどお答えしたように、ちょっと記者さんが言ってるところの箇所がどこなのかっていうところを、一度教えていただいた中で答えさせてください。

(記者)

20年前の土砂崩れの場所っていうのは承知してないということなんでしょうか。

(砂防課長)

それはですね行政文書の中で崩壊箇所、新聞等でも出ておりましたので、位置は認識しているつもりです。

(記者)

わかりました。それは後ほどお願いします。あとあの、文書の白黒コピー問題の件でちょっと確認させてもらいたいんですけれども、知事にこの会見で何度か聞いてて、4月の段階で調査をされるというふうにおっしゃってからもう4か月ぐらい経つんですけれども、知事のもとには、調査結果というのはどのような内容のものが上がってきているのか教えてください。

(知事)

ここで問題になって、それでもちろん調査していただいてですね、知事室の、入って左側の会議机がありますけど、そこで報告を受けるという、そういう形で報告を受けております。

(記者)

現段階では、なぜそういうことが起きたのかということに関して、どのような経緯なのかという。

(知事)

前回もお答えしたかと思いますけども、まずは故意ではなかったということと、それから業者に頼んで、なぜああいう、そのカラーコピーが白黒でほとんど判別不可能になったのかということを、意図的だったのか、それとも自然だったのかということで、これが業者がやったところ、ああいうふうになるってことが分かったということでございました。

(記者)

何で聞いてるかというとですね、私が法務課からいろいろ調査結果といいますか、説明を受けているんですけれども、説明のたびに回答が変わったりですね、説明した内容が事実と異なったり、説明内容、裏を一応取るためにいろいろ確認してみるんですけれども、その事実関係が違っていたりするんですね。そのあたりしっかり調査ということですから、知事からも対応、しっかり対応するように御指示いただけないでしょうか。

(知事)

わかりました。これはもう当初から指示をしておりますが、ともかくなぜそういうふうに判別不可能なものを出したのかということで、ともかく、元のものを出さないといけないと。それと同時に、なぜ判別不可能なものをだしたのかと、どうしてこうなったのかと、記者さんも御自身で向こうでコピーしてみたところそうならないと、われわれの方もですね、本当にそうなのかということで、あの業者に頼んでしかるべくやったらそうなるってことがわかってですね、一応、これは意図的にやったのではないというふうに私は理解しております。

(記者)

その業者に話を聞いて、同じ方法でやってみました、再現できましたっていう話は聞いているんですけれども、実際にそこでじゃあやってみてくださいってやってみてもらうと、そうはならないんですね。ですから、そういったところをちゃんと裏付けをしてもらってしっかり事実関係を正確に把握していただければと思います。

(知事)

できる限り事実関係を正確に把握しなくちゃいけないと思いますが、もし意図的にそういうことをしたならばこれ非常にシリアスな誤りですね。そういうことはあってはならないと思ってます。

(記者)

お願いします。




一般質問(全国知事会平井会長退任に対する所感、リニア中央新幹線関係)

(幹事社)

時事通信さんお願いします。

(記者)

すみません、時事通信と申します。先ほど全国知事会の平井伸治鳥取県知事が次の会長選挙に出馬しないということで、表明したということなんですが、その受け止めと、あと次の次期会長選挙について、他にどういう方が相応しいか、知事御自身の出馬の可能性も含めて、ちょっとお伺いしたいんですが。

(知事)

いやそれは今、初めて聞きました。平井さんは名会長だと思います。まず。この間の全国知事会でそれ言われたんですか。

(記者)

県の定例会見で。

(知事)

それは、次の会議が、福井県でやると、全国知事会が。それについて非常なる期待を出されてですね、そして新しく、アメリカの知事さんのそういう代表、副代表と、平井さんや副会長がこれやりとりをしてですね、これ新しい試みで、今回初めてだったわけですね。それも引き続きやられるものだというふうな印象でしたので、平井さんが辞められるっていうのは、驚いております。

(記者)

これまでの取組の評価というのは。平井会長については。

(知事)

その前は確か、上田さんだったんですね。その前、山田さん。その前が麻生さんということだったと思いますが(※)、上田さんは官僚ですね。そして、自治省の方たちが多いですからね。その方たちの意向が強く働くという認識は、この十余年間で持っております。

(※正しくは、平井鳥取県知事の前は飯泉元徳島県知事、その前が上田元埼玉県知事、山田元京都府知事、麻生元福岡県知事の順)

(記者)

ちょっとすいません。次の会長にふさわしい人というのはどういう方を考えていますでしょうか。

(知事)

やはり国全体のことを考えてくださるってことが大事ですね。今回の平井さんの会長職の時に最大の問題が、コロナに対する対処だったわけですね。これは1か月に1回以上の頻度で、全国知事会Webで開かれまして、私もその大半は、4月以降はですね、よほどことがない限り、出席いたしましたけれども、常に今、必要なこのお金であるとか、措置であるとか、そういうものを要請すると、全国知事会が、政府にですね。だけど、私の要請したことはですね、10回やりましたけども、聞かれなかったですね。それは何かというと出口戦略です。ですから1兆円積んで、つまり100兆ぐらい使ったわけじゃないですか。実際上1兆円ぐらい、ワクチンをですね、買った訳ですね。そして8億回分ぐらい買いながら、実際はその半分以下しか使ってないでしょ。あと廃棄処分ですよね。有効期限切れてるから。こういうようなことして、ともかくワクチン、ワクチンっていうことだったんですけど。ワクチンをじゃあ、作れないのか、作れるかってことでですね。作るのには1000億円がかかりますから。100億円ぐらいの利益しか出ない。40ぐらいのですね。日本の製薬会社は乗り出せないわけですよ。ですから、この機会に取り崩しを前提にして、1000億円、10件で、しかるべき山中先生だとか、本庶先生とか、あるいは大村先生のようなすぐれたそういう本当の専門家に選んでいただいてですね、ワクチンの製造に乗り出すっていう、それによって、オリンピック、パラリンピックが控えていましたので、海外にですね、日本は、作れない国があるじゃないですか。買えない国があるじゃないですか。そういうところに、無償でね、提供するという、そういう志を持って、出口戦略。今の出口戦略じゃないんですよ。今あるここにある危機プラス、そういう中長期的な出口戦略を立てるべきだと。9回言っても聞かれないのでですね、やめるって言ったら、七転び八起きってのがあるけれども、九転び十起きってのは聞いたことがないと。そうしたらうちの職員さんがですね、川勝が言っていることは正しいから、言い続けろということで最終的に3000億がだんだん積まれていったと思いますけど。小此木(正しくは、「塩野義」)製薬でしたっけ。三共さんですか。そういうところで、遅まきながらなさいましたけども、そういう意味ではですね、私は、一種の官僚さんの体質みたいなのはですね、全国知事会にも深く染み込んでいるなっていうことを感じました。

(記者)

御自身が次の会長選挙に出るっていうようなことはお考えでは。

(知事)

誰も推さないでしょう。

(記者)

ありがとうございます。

(知事)

はい。

(幹事社)

中日新聞さんお願いします。

(記者)

中日新聞です。手短に。中山県議の話に派生してなんですが、ふじのくにから除名をされて会派を離脱することが決まりましたが、そうなると不信任決議案で、反対したふじのくにの会派が、1人減ってしまって、不信任決議案が今後どんな問題で出るかわからないですが、可決してしまうラインになってしまいましたが、それで、県政に、より慎重な運営が求められる気がするんですがその辺のお考えはどうでしょうか。

(知事)

そのことと、今回の中山県議の免許証が期限切れていながら、運転されたってこととは違いますのでね。この件について、非常に厳しいかたちで、今、中山さん試練を受けられてるわけですが、それはそれです。それと、他のこと一緒にするべきではないと思います。

(記者)

特に、県政運営により慎重にとかそういうお考えは。

(知事)

常に私は県政運営、特に県議会との関係はですね大切にするというふうにしておりまして、これまでどおりです。

(記者)

わかりました。あと、リニアの、先ほどのNHKさんの質問にもありましたが、発生土置き場のリスクの話で、JRとしては、そのツバクロ付近で、先ほど知事の説明でも、どれだけ不安定な場所かという御説明はいただいたんですが、そうであっても人が住んでいなかったり、建物だとかそういうものに影響しなければ問題がないという意見も一理あるかなと思うんですが、そこについては、知事の考えは如何でしょうか。

(知事)

私はそれは部分的な考え方だと思いますね。もともと、自然生態系の影響、これを考えるべきだというふうに言っておりますし、そういう意見は、この会議でも出てたんじゃないかと思います。生態系の議論が入ってるのは、その理由からですね。ただ、トンネルを掘れば、水が出ます。トンネル掘れば残土が出ます。水が生態系に影響を与えます。また、残土はですね、あれほど巨大なものを、あんな上流に置けばですね、生態系に影響を与えるのは自明の理です。ですから、そういう意味でですね。そこに人家がないとか、あるいいはその企業がいないとかというのはですね、そこを源流としている地下水なり、あるいいはこの表流水にですね、依存している人たちがたくさんいるということと、それからそこはですね、バイオスフィア・リザーブ、すなわち生命圏、生物圏のリザーブ、保護地区なわけですね、これユネスコが認めたわけです。生きとし、生けるものは、声がないじゃないですか。それはですね、きちんとその生物学者なり生態学者なり、その方たちがこの調べて、その代わりに声を上げて言うわけですね。ですから、人のことだけ考えると、具合が悪いんじゃないでしょうかね。これはもう47項目の中に生態系のことがきちっと入っています。生きとし、生きるものの基礎が命の水だという認識でやっておりますので、そういう部分的なことに、矮小化してはならないというのが私の考えです。ただしですね、これも議論始まったばっかりなので、有識者会議あるいは専門部会の先生方の、御意見、あるいはまた、JR東海とのやりとり、これを慎重に見守って参りたいという姿勢に変わりはありません。

(記者)

ありがとうございます。人への間接的含め影響というものだけを考えてはいけないというそういう、理念的なものは、おっしゃるとおりだなと思うんですが、一方で、そういう人工物を上流とかに置いた場合の間接的な影響も含めての評価って、なかなか限界もある部分があると思うんですが、JRに対して今後、深層崩壊のリスクとか、何をJRに求めていきたいですか。

(知事)

深層崩壊については、国交省のそういう調査結果がありますし、そこにおける、燕沢の上流のところとの関わりについて、すでに一部の地質学者からデータも提供されてるわけですね。これをどういうふうに見るかというのは、わかるように私たち素人にわかるように、JR東海は御説明される必要があると。これは100年に1回ではなくて、1000年に1回という規模に考えるべきであろうとも思います。つまりタイムスケールはですね、勝手に決めてはいけないと。いつ起こるかわからないわけですから。そういうことで、起こりうる最悪の状況を想定するというのがですね、危機管理の基本です。

(記者)

ありがとうございます。1点だけ。今の話を聞いてると。知事としてツバクロは適地じゃないというふうに考えていると思うんですが、そこは、どう考えですか。

(知事)

国交省の調査結果。あるいは一部地質学者の御見解によると、とても厳しいところだという、そういう考え方を持っています。また、現場を見てそう思いました。それから、JR東海が、それを前提にしたですね、最悪の事態を前提にしたシミュレーションなさっていないという見解を持ってます。これは、しかしながら、この専門部会、あるいは有識者会議の中でですね、しっかり議論されるべきもので、ついに、その議題がのぼったというふうに捉えています。

(幹事社)

テレビ静岡さんお願いします。

(記者)

すいませんテレビ静岡です。今のリニアの関連の質問にあった関連の中で1つ、ツバクロが適地ではないと、知事一貫して言われてますけれども、これを適地ではないと、知事が認識した、思ったのはいつのことでしょうか。

(知事)

静岡市の先生でしたかね、その先生の御論文を読んだときですね。

(記者)

いつ頃でしょうか。

(知事)

それはですね、そういう意見は知っていたわけですけど、論文読んでですね。確信したっていう感じなので、あそこは私は1番最初にここは置けるなと思った人間ですよ。1番最初の現場に入ったのが、2011年の5月です。そして、その時にですね、相当深いところに、トンネルが通るというので、標高2000メートルのところから見てですね。泊りがけで行かなくちゃいけませんので、また秋に行って、そして必ず残土置き場がでるので、残土置き場を探したんです、私自分で。そのうちの1つがそこでした。だけど、すごいところだけど、なんでここは樹木が生えていないんだろうというふうに思ったもんです。その時はしかしですね、そこに370万立米、実質360万立米と言われてますけども、それが置かれること知らなかったんですが、残土置き場候補地としては、広い河原だという、そういう認識を持ちました。そこがなぜそういう形になってるかっていうのを、いろんな人から聞いたり、私自身も調べていくうちにですね。深層崩壊で、ああいう段丘型の、樹木のない空き地に、河川敷になってるということがわかったということです。

(記者)

つまり、準備書の知事意見の際には、知事は、ツバクロはまあその適地であるということを考えていたということでしょうか。

(知事)

難しいですね。危機感というのは、当初と違って一気に高まりましたから、水の問題について理解した時にですね。それから発生土置き場の問題は、ただに静岡県だけじゃなくて、すでに行われている他の地域ですね、長野県ほか。こういうところで出てるのも知っておりましたし、こうしたことが含めてですね、見る目が全く変わってきたというのは実態です。

(記者)

それは最近になって、今、お聞きするのは準備書の知事意見の際には、次はその際にはツバクロはまだ適地だと考えていたかどうかを聞いてるんですけども。

(知事)

空地がいくつかあるということを知りましたけれども、その名前をですね、椹島あるいは藤島沢はそういう形で特定していったわけじゃなくて、広いところがあるというような認識でしたね。ただ、発生土置き場については、これは生態系に影響を与えるということをちゃんと意見として述べておりますし、これは私の意見ってのは県全体の意見です。そして、それは正論だと思ってます。今でも。

(記者)

知事意見の際には、先ほどのNHKさんからの質問の答えにあったように、もうそこは再設定、新たな場所を探して欲しいというニュアンスを、知事意見には含まれていたということでしょうか。

(知事)

これは調べてみて、具合が悪いとか、条例によってこれ置けないとかというのは新しい事態ですよね。条例が制定された。これによって、この対策土は、あそこに置けないということになりました。そのときにこういう条例がですね。あるってことは前提にしてません。厳しい条例ができてこの対策土の置き場について明確にこの条例に書かれてますので、藤島沢はこれは適用除外にならないということははっきりしてます。

(記者)

ツバクロの話を聞いてるんですけども。

(知事)

ツバクロは先ほど申しましたように、今は深層崩壊が起こりうる可能性があると。そしてこれから本格的に、その議論をしていただきたいと言う立場です。

(記者)

国の有識者会議ではまだこれからの議論というお話も知事からありましたけれども、そのツバクロと藤島に置くことを、今のところ前提とした話になっていると思うんですが、今後、国の有識者会議で、今後、発生土の議論がされるときに、委員の皆さんから疑義が生じなかった場合っていうのは、その意見を踏まえて、県としては、ツバクロ、藤島は県の条例ということもありますけれども、ツバクロにおいては、容認するという考えでよろしいでしょうか。

(知事)

有識者会議の意見また専門部会での意見を尊重しますが、疑義が生じているっていうのはが、もう今の現実じゃないかと思っております。

(記者)

わかりました。専門部会では疑義は生じていますが、国の有識者会議のこれからの議論は、容認するという、疑義が生じなければ、それももちろん、大きく影響するということでよろしいでしょうか。

(知事)

いいえ。森副知事がそこに出席して、きちっと後でコメントをしております。それ前提にするべきでないということで、これは正しいコメントだったと思っております。

(記者)

すみません、共同通信と申します。今の質問に関連して、知事は燕沢(正しくは、「燕沢付近」)の置き場について、深層崩壊の危険性を認識されたということで強調されていますが、深層崩壊はリニアの残土置き場の有無にかかわらず、発生する可能性があるということだと思います。教えていただきたいんですが、残土置き場の有無にかかわらず、深層崩壊に対して県の方で講じてる対策というのは何かあるんでしょうか。

(知事)

これはですね、人間が、例えば、先ほど言った赤崩を含めて、あるいは富士山の大沢崩ですね、それに対してなかなかできないでしょう。砂防をやるとか、限界があります。今回このツバクロの河原、河川敷をつくったのはですね。千枚岳の崩壊ですから、これについてですね、どういうことができるかと、私は専門家から聞いてませんけども、相当に厳しい土木事業になるだろうと思いますね。

(記者)

ということは、今の時点では特に、県として、何か対策を講じているというわけではないということでしょうか。

(知事)

そうですね。まず私はむしろ、その下流のですね。畑薙ダムが、堆砂が、また流木が、膨大になっておって中部電力が担当しているダムですけども、ほとんど、コントロール不可能になってるんじゃないかと。国がそこをまず、中部電力と一緒に解決すると。解決することは同時にですね、赤崩れの崩壊をどの程度食い止められるかということになりますから、それよりもはるかにでかい、赤崩の場合は、目の前に頂上が見えますからね、尾根が見えますけども、そのもっと奥ですからね。ですから相当、大きな土木工事になるだろうと思ってます。

(記者)

JRさんに対して盛土、残土置き場を置くことで、深層崩壊がより危険性が高まるってことを強調されるのであれば、その置き場云々の話と別に、またその対策をきちんととる必要があるのではないかと。

(知事)

そうですね、JRさんは人々を納得させるだけのですね、対策を、これは当事者ですから、彼らが講じる必要があります。場合によってはそれが、非常に難しいということであれば、別の場所を考えるとかっていうことも1つの方法でしょう。残土置き場は、探そうと思えば、あるかもしれない。ただ、あそこは本当に山の奥で、ああいうところにトラックがですね。1日数100台もですね、行き来するのは非常に困難なので、あそこに決められたのだと思いますが。しかしですね、やり方によっては、どういうふうにすれば残土処理できるかっていうのは、ほとんど、トンネルを掘れば必ず、事業者が考えるべき基本的な対策なわけです。

(記者)

県として対策を何か講じるべきでは。

(知事)

事業者であるべきです。

(記者)

深層崩壊は置き場があるなしに関わらず、起こるということだと思うんですけど、そこは。

(知事)

まずは、今、もっとたくさんある盛土のですね、危険なところを処置すると。優先順位としては、人家が多かったり、あるいは不法に置かれてるところの盛土の除去とか、場合によっては行政代執行とか、それをやってるわけですけど、そこんところに注力してます。トンネル工事については、事業者が責任を負うべきことですよ。対策も含めて。

(幹事社)

静岡新聞さんお願いします。

(記者)

すいません。静岡新聞と申します。リニアの今の工事の、燕沢のリスクの関係でちょっと確認なんですけども、知事の言っている燕沢でのリスクっていうのは整理させてもらうと。褶曲構造の、崩れやすい土地なので、そもそも。山体崩壊とか深層崩壊がおきて、土砂ダムが自然現象によっておきるってこともあるかと思うんですが、燕沢に人工的に盛土を置くことによって土砂ダムができやすくなる、できる可能性が高まるってことがリスクだと捉えてらっしゃるということですか。

(知事)

そうですね。もう当然それが、災害を増加させる、増幅させるということになる、危険性があるということですね

(記者)

その土砂ダムができることで、そっから下流、決壊した時に、下流の水質だとか、土石流など土砂の増量が、自然環境とかに影響を与えるっていうことを懸念されてるっていうそういう繋がりですか。

(知事)

置く場合は、すでにトンネルから出てるのでですね。トンネル掘ること自体が、水位が下がるとか、それから、このトンネルから出る水を、元に戻す言ってもこれは泥水ですからね。あるいは要対策の危険物が入ってる可能性がありますから、それを除去しなくちゃいけないと。ですから、その全部関連してると思いますね。単にその土捨て場のところだけではなくてですね。そこに持っていくのは一気に360万立米持って行けるわけじゃありませんから。まず、工事をトンネル掘って持っていく、斜坑を掘って持っていく、導水路トンネル掘って持っていく。先進坑と本坑を掘って持っていく、40km分ありますから。徐々にやっていくわけですね。ですからその過程でですね、それぞれの水質が変わります。だいたい、工事現場行かれたかと思いますけども、二軒小屋は10月から4月まで営業停止してるんじゃないですか。そこより40m高いとこです。そこに300名とか400名とかですね、行かれるわけですが、渓流地域ですよ。ちょっとした広場があります。いつぞやの台風で全部、ある程度やられたのが、流されてしまいました。そこでですね。生活されるというだけで、数100名の人が、生活雑排水が出るじゃないですか。お風呂はどうするんですか。あるいはし尿の処理はどうされるんですかというのが当然入ってくるわけですよ。ですから、その土捨て場に持っていく人たちの生活の場ってのがそこにあるわけですね。1,540m二軒小屋から左側、西俣川の奥です。そこは車乗り換えねばなりません。そこに行くために、工場用トンネルをまず掘らなければいけない、4.5kmの。これは車が交差できるようなトンネルです。そのトンネルの土はどこに置くんですかっていう。そういうことと全部絡まって燕沢(正しくは、「燕沢付近」)だけのことを言われてますけども、最終的に出る量が彼らの推計だと370万立米ということでありますから、これはもう膨大な量であると。5.5万立米の熱海の土石流を考えてみてください。ああしたもののですね、70倍のものがですね置かれるということです。V字型の渓谷の中に。まずね、行ってみて、現場を見ないとですね。結局、机上の空論になりかねないと思いますね。ぜひ、もう、今、夏ですから行けますけども、10月になると、厳しくなりますので、現場をぜひ御覧いただいてですね、そして議論していただくといいと思います。

(記者)

先日の専門部会で、森下部会長が、ツバクロ以外ももう少し幅広く、残土置き場の適地がないか検討した結果、最終的に結論として、ツバクロが最適地でしたねって結論が出ても構わないっていうような発言をしたんですけども、知事はそうは思わないっていうことですか。

(知事)

いえいえ、先生がですねそうおっしゃったならば、それは尊重していかないといけないと。ただ、これからまだ本格的に、専門家によって議論されますので、どういう形になるのか、注目して参りたいと思っております。

(幹事社)

ないようですのでこれで知事会見終わります。ありがとうございました。

(知事)

ありがとうございました。

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